動物も冬眠に備えて身体に栄養を蓄えるように、人間にとっても秋は寒い冬に備えて「養う・蓄える」時期ですが、同時に乾燥に悩む季節でもあるのはなぜでしょう。
鍼灸師 大山 招子 先生
- 鍼灸あん摩マッサージ師
- INFA国際エステティック連盟
- インターナショナルエステティシャンゴールドマスター
- 招幸塾 塾長
お肌にも変化が現れます。毛穴が収縮し、夏に平均3リットルも出ていた 「汗」の量がグーンと減ります。汗や皮脂分泌量が減ると、夏の紫外線ダメージが一気に現れるのです。
健康面でも気をつけることがあります。
秋は万物が成熟して収穫され、実り多い季節である一方で、東洋医学では、秋は空気が乾燥し、植物が枯れ始める時期で、人間の肺や大腸が弱って免疫力が低下する季節と考えられています。
お肌や髪は乾燥してツヤや潤いを失い、体内の水分も失われるので「空咳」が出たり「喘息」の症状が出やすくなるようです。
更年期の女性の多くは、秋に体調を崩したり、精神的に不安定になる傾向があります。東洋医学的に、更年期の女性は陰虚という体質で「身体の熱を沈静してくれる水分が少ないタイプ」です。
そこに、秋の乾燥が身体をますます乾燥…枯れさせることで、陰虚症状が悪化するのではないでしょうか。
からだを落ち着かせる「陰=水」が足りないため、乾燥肌、のぼせ、不眠、多夢、ほてり、のどの渇き、などの症状が出ます。